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べにーのDoc Hack

読んだら博めたり(読博)何かに毒を吐いたり(毒吐)する独白

Tはもういい

『佐野氏五輪エンブレム、原案も「パクリ」と批判噴出』

(スポーツ報知 2015/8/30)

 

以下一部引用。

 

 

「デザイナーの佐野研二郎氏(43)が制作した2020年東京五輪の公式エンブレムが、ベルギーの劇場のロゴなどのデザインに似ていると指摘された問題で、大会組織委員会が28日に公開した佐野氏のデザインの原案に対して、インターネット上で、「パクリの元ネタがあった」などと批判が噴出している。

 

「元ネタ」とされているのは、13年11月に東京・銀座で開催された、タイポグラフィ(活字を用いて組版、印刷、製本などを行う技術)の巨匠「ヤン・チヒョルトの展覧会で使用されたロゴ。元ネタで使われている三角と長方形と円のパーツの形や配置は、原案と似ている。色は、原案の円が赤だったのに対して、元ネタは黒となっている。」

 

 

ああ、でてきましたね、原案……あれ?

 

 

○こちら===>>>

泥リンピック - べにーのDoc Hack

 

 

↑で紹介した報道では、「原案は公開しない」だったはずなんですが……。

 

 

まあいいか。

出てきた原案とやらは、確かにリエージュの劇場のロゴとは異なっています。

それを、組織委員会のみなさんのご要望にしたがって変化させたら、結果リエージュのに似てしまった、と。

 

 

私は、採用されたものとリエージュのものが似ている、と思っています。

その「原案」が出てきたからってなんなんでしょうか。

結果的に似ているんだから、「似てしまいました。おおいにとまどっています。私が同じ立場であれば、やはり疑い、真偽を確認したいと考えるでしょう。当然です」とでも表明してから、言い訳タイムじゃないんですか?

でも、誰もそれを言わない。

そんなことするから、ネットで痛くもない腹を探られるんでしょうに。

火消しが下手すぎるというか、後手後手の上に悪手悪手、というのが、なんというのか、見てられないです……ブレーンついてるんじゃないんですか?

 

 

タイポグラフィ(活字を用いて組版、印刷、製本などを行う技術)の巨匠「ヤン・チヒョルト」」……私はデザインのことがわからないのですが、「タイポグラフィ」って、ある程度似通ってきますよね多分。

だから、「ヤン・チヒョルト」氏のものだって、探せば似ているものが見つかりますよきっと。

だからって、「ヤン・チヒョルト」氏の業績が地に堕ちるわけでもないのは、彼の活動をたくさんの人が知り、尊敬に価する、なんらかのオリジンを持っているからなのではないでしょうか。

ということは、佐野氏のデザインも、そのオリジンが息づいてさえいれば、ここまで叩かれることもなかったかと思います。

情報量が半端なく多い時代ですから、そのハンデはあるにしても、あそこまで似てしまってはダメです。

何度も書いていますが、「似ている」ことがダメなのではなくて、それが発覚した後の対応の話です。

 

 

なんなら、最初から佐野氏を出さずに、組織委員会が全部説明すればよかったのだと思います。

だって、「選んだ」人の責任がかなり重大なんだから。

いえ、意図的にパクっていたなら別ですけれど、「結果、似ている」のであれば、それはデザイナーの問題というよりは、選考者の問題ではないですか?

「これこれこういう意図のもとに選考した。そのデザインが結果似ていたことは残念だが、それは選考した我々の責任だ」くらいのことは言ってもいいと思います。

誰も言いやしませんけど。

今後、今の審査委員さんが入っているようなコンペなんか、誰も応募しなくなるかもしれないですよ(後ろ暗いことがなければ応募できると思いますが)。

 

 

審査員のお一方は、採用案については反対されたそうです。

決定にいたるプロセスを経ていない、と(つまり、最初に選ばれた原案でいくべきだ、ということですね)。

そりゃそうですわな、出したものでの勝負じゃないなんて、だったら他の作品(少なくとも最終選考に残った作品)にも修正の機会が与えられたっていいじゃないですか。

 

 

あとは、身近な設計士が言っていましたが、

 

 

「自分のデザインを『変更しろ』って言われて、なんで変更するの? そんなもんなのデザイナーって? 国立競技場だって、あれ、コンペのデザインから変更しているんだぜ? 安藤○雄が自分の設計を『変更しろ』って言われても、絶対しないだろう。そういうもんだと思うよ。それなのに、人には変更しろって言えるし、言われたほうも変更しちゃうし。自分の作品ってそんなものかね?」

 

 

だそうです。

自分の全てをつぎ込んだデザインが何かに似ているからという理由で修正させられるくらいなら、落選したほうがまだまし、という、作品に対する矜持でしょうか。

 

 

この問題はもうお腹いっぱいです。

 

 

最後に、「リエージュ劇場」の元々の創立が、ベルギー王室による、ということを書いておきたいと思います。

王室の名誉に関わる、ととらえられているのであれば、全力で訴訟に臨むでしょう。

やれやれ。

 

 

 

(元記事)

www.hochi.co.jp