べにーのDoc Hack

読んだら博めたり(読博)何かに毒を吐いたり(毒吐)する独白

ピアノと書いて王者と読む

『楽器の王様「ピアノ」を完全に調律することが実は理論的に不可能なわけとは』

GIGAZINE 2015/10/3)

 

以下一部引用。

 

クラシック音楽からポップ/ロック音楽まで幅広いジャンルで取り入れられているピアノは楽器の王様ともいわれ、18世紀に誕生して以来、多くの人々を魅了してきました。美しい音色と響き、そして豊かな表現力を持ち「完全無欠」とも思えるピアノですが、実は完璧に響き合う調律は原理的に不可能であることが知られています。

(略)

フルサイズのピアノになると、1オクターブあたり12個の音程が約7オクターブ分あり、それぞれの音に専用の弦が張られています。しかも半数以上の音には2本~3本の弦が張られているので状況はさらに複雑に。

その問題は、音階が並ぶごとに明らかになってきます。例えば、全音(=半音×2)で2つの音が並んだ時は何ら問題はないのですが……

全音×6個で1オクターブ上がる(=半音×12)という場合になると問題が露呈します。「1オクターブ上がる」ということは周波数がちょうど2倍になるはずなのですが……

全音を6つ分移動するとズレが生じます。これを数学的に表現すると「9/8の6乗」となりますが、その解は2.027286529541……となります。つまり、1オクターブを6分割したはずの全音を本来あるべき音の幅で6回積み重ねると、なぜかちょうど1オクターブを少し超えてしまうという矛盾が生じるのです。

れは音のステップを変化させても同じことがいえます。3度(=半音×4)を3つ重ねてオクターブにした場合だと「5/4の3乗=1.953125……」となり、今度は1オクターブに少し足らないという事態に。
半音を12個重ねてオクターブにした場合でも「16/15の12乗=2.16942521297……」となり、これまたピッタリのオクターブとはなりません。
そしてこれは数学的にも証明することができるとのこと。有理根定理に基づくと、整数aとb、そして1よりも大きなnを用いて以下の式を現した場合、その解は2とはならないということが証明されています。
ここまでは「倍音」、つまり弦の振動数を整数ごとに分割した音程を基準に考えてきたわけですが、原理的に響き合っている純正音程を単純に積み重ねるだけでは、完全なオクターブは実現されないということが証明されたわけです。
それではピアノはどのようにして完全なオクターブを実現しているのでしょうか。その答えは、1オクターブの音程を12個の均等な周波数比で分割するという平均律(12平均律)の採用です。「均等に割った音を12個積み重ねると1オクターブになる=2の12乗根」に従って1オクターブを分解することで、ピアノは全域にわたって均等な音程を実現していると言うわけです。
しかし、「オクターブが実現できてめでたしめでたし」ということにはならず、今度は分割された音程が完全に響かないという別の問題が頭をもたげてきます。2の12乗根は無理数であるため、「3分の4」や「2分の3」といった分数(=有理数)で現すことが可能な純正音程のように完全に響きあうことができません。
つまり、平均律で調律されたピアノは、ごくわずかな不協和音を全域に含みながら全体のバランスをとっているといえるのです。

(略)

このように、ピアノではオクターブを基準としていわば「つじつま合わせ」ともいえる状態で調律が行われていることが理解できました。しかし、ここには非常に大きなメリットが存在していることを忘れるわけにはいきません。平均律で調律された楽器は12音階が等しく響き合うように調整されているため、どの調(=キー)で演奏しても同じ響きが得られるようになっています。これにより、さまざまなキーで演奏される音楽にもスムーズに対応できるという大きなメリットが存在しているのです。」

 

数学に疎いので、書いてあることが全く理解できませんが、平均律で調律されたピアノは、ごくわずかな不協和音を全域に含みながら全体のバランスをとっている」っていうのは、絶対音感を持っている人であれば感じられるものなのでしょうか?

 

 

とにかく、

 

 

「な、なんだってー!!!」

 

 

と叫び出す某○バヤシ氏登場、な記事でした。

 

 

(元記事)

gigazine.net