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べにーのDoc Hack

読んだら博めたり(読博)何かに毒を吐いたり(毒吐)する独白

好きなだけ燃やせばよろしい

『反旗 掲げ続けよう 映画監督 井筒和幸さん』
中日新聞朝刊 2015/10/29)
 
 
うちは右と左と、両方の新聞をとっています。
で、地元だからということもあり、中日新聞を。
普段は地方面以外はあまりきちんと読まないのですが、どうやらこの記事はかなりイタいと評判のようです。
以下引用。
 
 
「そらダメでしょ。憲法違反に賛成も反対もない。言語道断ですよ。 集団的自衛権を発動する三要件の一つに存立危機事態っていうのがあるけど、意味が分からない。「国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」と書いてある。 そんなやばい時に同盟軍を守ってる場合じゃないでしょ。
個別的自衛権だって必要ない。万が一他国が攻めてきたら国民は無抵抗で降伏し、すぐに首相や政治家が和平交渉に出るんです。 九条が為政者にそう命じているんです。その方が被害は少ない。ケンカなら一発急所を蹴って逃げてもいいが、国同士なら歯向かえば歯向かうほど血を見ます。 権利どころか命がなくなる。
東アジアで戦争が起こるとしたら、相手が血迷った時。抑止力は意味が無い。 集団的自衛権を使おうなんてことこそ平和ボケの迷いごと。北朝鮮といつまでもなじりあっててもナンセンス。うまくしぶとく交際を重ねるしかない。
今回若者のデモが盛り上がったのは、戦争に行くなんて愚かでばかげてると思ったからでしょ。 選挙がダメなら占拠ですよ。民衆が声を上げる。民主主義らしくていいじゃないですか。
前回の衆院選投票率は50%そこそこ。そのうち自民党に投票したのは40%だから全体の2割少し。十八歳まで選挙権は広がるし、次の選挙でひっくり返して安保関連法を廃止することです。
「友よ、戦いの炎を燃やせ 夜明けは近い」。岡林信康フォークソングです。 反旗の炎を燃やし続けられるかどうか、問われるのは今からです。

 

(改行は引用者による)

 

「東アジアで戦争が起こるとしたら、相手が血迷った時。抑止力は意味が無い。 集団的自衛権を使おうなんてことこそ平和ボケの迷いごと。」

 

と言いながら、その直前で、

 

「万が一他国が攻めてきたら国民は無抵抗で降伏し、すぐに首相や政治家が和平交渉に出るんです。 九条が為政者にそう命じているんです。その方が被害は少ない。」

 

と言っている。

この人は、血迷った相手が和平交渉に応じると思っているようです。

 

 

んなわけあるかいな。

 

 

そんなことができる奴は血迷ってなんかいないわ。

だいたい、戦争しないって言ってるのに、どうやって和平交渉するんですかね。

和平って、「戦争しないとできない」でしょう?

喧嘩もせずに仲直り?

一方的にボコられて、土下座して「許してください」ってのは、仲直りじゃないでしょう?

それは「屈服」ですよ。

 

北朝鮮といつまでもなじりあっててもナンセンス。うまくしぶとく交際を重ねるしかない。」

 

交際?

言葉の選択ミスでなければ程度が知れますが、それはともかく、別になじりあってないでしょう、ずっと交渉しているじゃないですか。

あ、交際と交渉は違いますか。

そもそも交際ができていないのに、どうやってそれを重ねることができるのやら。

それに、集団的自衛権は、別に北朝鮮に対して使われるわけではないですけれども。

この人、東アジアで戦争やらかすのは北朝鮮だって思い込んでるんですね。

 

「今回若者のデモが盛り上がったのは、戦争に行くなんて愚かでばかげてると思ったからでしょ。 」

 

これは別に間違っていないです。

 

「選挙がダメなら占拠ですよ。民衆が声を上げる。民主主義らしくていいじゃないですか。」

 

民主主義を勘違いしていないですか。

国民に主権がある、というのが民主主義で、完全ではないシステムの中で日本は代議制民主主義を採用しているだけです。

直接民主主義にしたいのなら法律を変えないといけませんよ。

それに、選挙の結果に責任を持つのは国民です。

絶対王政や貴族制では、国の有り様に責任を負うのは君主や貴族でしたが、民主主義では国民がケツを拭くんです。

デモの効果が波及して選挙結果に影響する、ということは民主主義の範疇ですが、直接的にデモが政治を動かしたら、それはポピュリズムとか政権転覆とかでしょう。

デモに加わっていない民意はどうなるんです?

 

「「友よ、戦いの炎を燃やせ 夜明けは近い」。岡林信康フォークソングです。 反旗の炎を燃やし続けられるかどうか、問われるのは今からです。」

 

おいおい平和主義者、何と戦ってるんだ?

何に反旗を翻しているの?

国家権力の横暴と戦っているの?

それは素晴らしい。

で、その帰結は?

まさか共産主義じゃないでしょうね?

 

憲法違反に賛成も反対もない。」

 

その通りですね。

だから、憲法改正って話になるわけですよ(騒ぐから)。

つまり、改憲論に火を注ぐ結果になるわけです。

 

 

戦争ができるかどうか、と戦争をするかどうか、は別の話ですからね。

戦争反対と、国家権力の横暴への抵抗は、同じ位相の話ではないでしょうに。