10年近く前の本ですが、オウム事件でいろいろとあった島田裕巳氏の新書です。
私自身、(戦前の)神道系新宗教が身近にある環境にいましたので、昔からどっちかといえば右寄りだったんですけれども、そういえばあまり知識がないなぁ……と最近思い始めておりまして、今更ながら勉強を始めようかな、と。
入門編ということで、新書を選びました。
「天理教」「大本」「生長の家」「天照皇大神宮教と璽宇」「立正佼成会と霊友会」「創価学会」「世界救世教、神慈秀明会と真光系教団」「PL教団」「真如苑」「GLA」
↑の10の新宗教についての概説が書かれています。
ちょっと前に読んだので、あんまり覚えてないんですが、とりあえず「大本」の影響力の大きさと、「天理教」のスケールを改めて確認した感じです。
「天理教」については、すでに新興宗教・新宗教という段階を脱しているようにも思います(天理市に行くと、それはなかなか不思議な光景がみられます)。
世の中のあらゆる宗教は、昔は新興宗教で、それが続いていく中で、伝統的なものになっていきます。
新興宗教だけ、を怪しいと考えるのはフェアではありません。
何を信じていただいても結構です、という国に生きているわけですし。
ただ、近代以降は、特に西洋化された世界においては、伝統的な宗教勢力への反感からいろいろな制度が立ち上がっているという歴史的経緯もあり、宗教団体を怪しいと考えるのがスタンダードになっているのも事実です。
日本の場合は、宗教法人の非課税問題なんかもあるでしょう。
宗教的な盛り上がり、保守的宗教への反発、は、社会が硬直したときに訪れるもので、数百年規模のうねりがあったようですが、今後はどうでしょう、もっとスピードアップするとともに、大きな盛り上がりにはならないような気がします。
しかし、今なら、ネットで布教(それとは知らず)が行なわれている、なんていう話もありますし(ISISもネットで外国人を勧誘しているらしいですし)、気づかない形で勢力が拡大している可能性もあります。
それが、宗教であるうちはいいですが、テロにつながるような自体は……まあ、いつまで民主主義が続くのかもわからないので、未来のことはさっぱりですね。
ブログで言及されている方も多いようで、入門編としておすすめです。
ここから深くいこうと思うとなぁ……基本的に私は、教義ではなく歴史が知りたいだけなので……まあ、ぼちぼちと。
そもそも、伝統的な仏教も中世以降の神道もよく知らないのですから、そっちが先ですな。
そういえば、つい最近、阿含宗の桐山管長が亡くなった、というニュースがありました。
○こちら===>>>
桐山靖雄氏死去 阿含宗開祖・管長 (京都新聞) - Yahoo!ニュース
一般的にはあまり関心を呼ばなかったようですが、一つの宗派の開祖が亡くなる、というのは、なかなかないことではないかな、と思った次第。