ジャック・リッチーのびっくりパレード (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
- 作者: ジャックリッチー,Jack Ritchie,小鷹信光
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/01/08
- メディア: 単行本
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短編大好きマシンなもので。
ホックと並んで、長きに渡ってアメリカエンタメ短編をしょってきたと思われる、ジャック・リッチーの日本オリジナルアンソロジー。
もう短編が好きなもので。
ホックと違って、ショートショートとさえ言えそうに短い中に企みが潜んでいるという意味で、ジャック・リッチーは男前です(?)。
1950年代から、年代別にいくつか短編が並んでいます。
1950年代では、「村の独身献身隊」がいいですね。
くだらなくて。
1960年代では、「正当防衛」もいいですし、「戦場のピアニスト」のシニカルなエンディングも素敵。
「殺人光線だぞ」は、タイトルがふるってます(内容も好きです)。
1980年代は、シリーズキャラのターンバックル刑事ものの「容疑者が多すぎる」が、なんというか、脱力系警察小説でよろしいかと(ちょっと、デクスターっぽいかも)。
「帰ってきたブリジット」もいいですね。
1980年代は「リヒテンシュタインのゴルフ神童」でしょうかね、やっぱり。
これは、子供向け(あるいはボーイスカウト向け?)雑誌に掲載された、リヒテンシュタインものの一編で、生前に刊行された最後の作品だそうです。
リヒテンシュタインからやってくる転校生が……という話なんですが、壮年を過ぎても若い物語が書けるようでないといけない、とちょっと思いました。
リッチーのような短編が書けたらなぁ……日本人が書いても受けないんでしょうかね、こういうの。
ラノベの短編集とか、昔から私、存在意義がよくわかりませんでした(『スレイ◯ーズ』とか)。
でも、おっさんになったら短編好きになっていました。
どんな心境の変化なのやら……ジャック・リッチーくらいは、日本で刊行されている分は読みたいものです。