べにーのDoc Hack

読んだら博めたり(読博)何かに毒を吐いたり(毒吐)する独白

BABYMETAL「洗礼の儀」参拝記(12/2、12/3)

さて。


超絶晴天で祝福された、BABYMETALさん広島公演「洗礼の儀」2DAYSを、混ぜ混ぜしながらレビューします(有給休暇をもぎ取っての参拝だったのですが、いつもの紀行文的なものはすっ飛ばします)

 

◯こちら===>>>

natalie.mu

 

といっても、ナタリーさんの記事を参考にしていただくか、年明けに出るであろう『ヘドバン』で総力特集が組まれると思うのでそちらをお待ちくださるのがよろしいかと。

 

(※いつも通り、XX世代に入れてもらえない二度目の成人式を終えているおっさんがいろいろ書き殴りますので、酔いそうな人はご遠慮ください。BABYMETALさん、アミューズさん、その他関係者のみなさんとは一切関係ありませんので、ご了承ください。楽しみすぎて、いろいろ見れてないと思いますので、ぜひアミューズさん、ソフト化を……。※)

 

 

直前でYUIMETALさんの体調不良での不参加が発表され、中止もやむなしかと思ったのですが、開催されることとなりほっと一安心(YUIMETALさんのこと、超心配です……宮島で三女神様に祈願してきましたので、どうぞご回復されることを)

初日は、機材トラブルで30分ほど押しましたか、整理番号が比較的早めだったので、早めに並んで、なるほどここから1時間半か……と思っていたら2時間以上待ちましたか……海外アーティストだったら普通かもです(2日目もちょっと押していましたが、気にならない感じ)。

初日のアリーナ、抽選で当たったのがCブロックという、前方のブロックでした……僥倖僥倖(2日目は、一般でギリ当選だったので、スタンド最上段……全体が広々と見渡せて、後ろを気にせずに首振れたのでむしろよかったかも)。

会場に流れるメタルメタリカは「バッテリー」はまあ当然として、「エンター・サンドマン」とかメイデンの「2ミニッツ・トゥ・ミッドナイト」を超久々に聴いた……ジューダスの「ペインキラー」は定番ですかね、「マスター・オブ・パペット」は退場時かな……あとは相変わらずドリームシアターパンテラくらいしかわからない……ドラゴンフォースもかかってた気がする)にときどき首を振りながら、初日はやっぱり30分以上押してのスタート。

あ、会場構成は、ナタリーさんの写真を見て確認していただきたいのですが、アリーナを縦に二分割する感じで花道があり、後方には巨大なキツネの頭(口から階段)、それにくっつくようにして花道を移動するステージ(左右にキツネの頭が3つずつ、円形のステージは武道館のように回転するやつ、キツネは目が光ったり、口からスモーク出たりします)、メインステージは中央に階段のあるセット、一番下はバンドピット、上のステージの後方には今回の「洗礼の儀」のエンブレムが刻まれた岩があります。

メインステージの左右に、ちょっと小さいヴィジョンが1枚ずつ……スタンドの一番遠いところからだとあんまり見えません。

開始前からYUIMETALさんコールが起こったり、長年のメイトのかたほどそわそわされていたように思います(にわかはそれどころじゃない……)。

暗転から、悲鳴のような歓声があがり、ヴィジョンにストーリーラインが(希望の光が失われ、絶望に覆われた世界に、女神が降臨する、的な)。

そして、後方のキツネの口から、フードをかぶって、エンブレムをとりつけた杖を手にSU-METALさんが移動ステージに降臨。

同時に、どこからかやってきたキツネ頭の男たちが花道に並び、移動ステージを神輿か山車のように引っ張っていく演出。

SU-METALさんは、ステージの上でときどき杖を突き立てるだけで、静謐を保っておられます。

流れているインストはかなりトライバルな印象、打楽器中心の、BABYMETALからはちょっと遠い感じです(いや、心地いいんですけど)。

メインステージまで近づくと、神バンド登場、今回は黒地にシルバーのステッチの入ったような……あ、三種の神器のフードに近い感じのやつで、雰囲気がずいぶん違います(初日は小神様とBOH神様は見えたんですが、2日目は遠くて……大神様も青神様も、今回はほとんど見えませんでした……)。

メインステージに立ったSU-METALさんが杖を高く掲げると、三種の神器のマスクの額の「第三の目」が赤く輝き、メインステージから後方のキツネの顔に火花が走り、花火が炸裂。

移動ステージを引っ張っていたキツネ頭たちが、メインステージの上で、和太鼓(大太鼓もありましたが、あれはフェイクかな……)を奏で始めると、一気に音圧があがって、ちょうど『ヘドバン』さんでカヴァレラ弟さんのインタビューを読んだり『CAHOS A.D.』や『Roots』の記事を読んでいたせいかもしれませんが、妙なシンクロニシティを感じるほどの、土俗的な曲で、これがアガります……太鼓は、昔は心臓の音だったり、雷の音だったりの表象ですから、心拍数上がりますよね……セットやSU-METALさんの出で立ち(曲の間も、杖を突き立ててリズムをとっておられます)も相まって、トライバルさと神秘さが融合した、何ともシアトリカルで熱狂のこもった情景が現出していて、期待感が高まります。

そして、間髪入れずに「イジメ、ダメ、ゼッタイ」がいつものVTRなしでスタート!

移動ステージに移動されたSU-METALさん、どこからか走り込んできたMOAMETALさん、黒にシルバーという出で立ち。

アリーナでもスタンドでも、今年拝見したライブの中では一番音のバランスがよかったように思います。

パイロががんがん上がる中での「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でボルテージはすでにMAX、そこから移動ステージが少しずつ花道を中央に向かいつつの「ギミチョコ!!」、初日の私のいたブロックからはだんだん遠ざかっていくお姿が……真後ろから見られることもそうないでしょうからいい経験でした、真ん中ブロックの方々がたぶん最高のポジションでしたね……正面向いていられないから神々の演奏が見づらかった……YUIMETALさんの不在を埋めるんだ、という迫力でオーディエンスがスクリームをするところは感動的な一体感……ですらありました(いらっしゃるのが最高なのはもちろんなんですが……)。

間奏のSU-METALさんの煽りは、アリーナではほとんど聞こえませんでした……「広島!グリーンアリーナ!」は2日目だったかな……そこからの英語の煽りは聞こえず……。

続いて「ド・キ・ド・キ☆モーニング」、もうなんか早くも酸欠状態、ハイスパートすぎて……ヴィジョンを見ていいのか、移動ステージ(上昇下降もするので、アリーナからは結構見上げる感じになります)を見ていいのかわからずキョロキョロしちゃいました、ちょっとしんどい……初日はやはり機材トラブルの影響か、この曲でSU-METALさんのマイクがちょっと不調、バックで流れているコーラスが被ったりしていましたが、2日目はそんなこともなく。

移動ステージはまたメインステージのほうへ戻ってきて、ピアノのイントロから「紅月ーアカツキー」。

SU-METALさんお一人がフードをまとって、歌われる……これがまた、クリアな音質の中で響き渡り、神々しくあられました、もう透き通るというか突き通るというか……そして間奏では、仮面を被ったSU-METALさんの影武者が登場し(「LEGEND Z」でもあったように)二人の戦いが繰り広げられ、影武者さんのアクションに歓声が……ラストは背中合わせになって影武者さんが消滅し、ラストの歌い上げも完璧。

ちょっと一息、と思っていたら、三・三・七拍子が鳴り響いて、「GJ!」です。

ここでも、YUIMETALさんのパートをオーディエンスが補っての一体感、MOAMETALさんのダンスはきれっきれで、少し髪が伸びられたからなのか、より美しくあられました……。

一瞬の静寂の中に、うっすらと響きわたるイントロ、「シンコペーション」!

「スキ、キライ……」も「まわれ!」も叫べた……腕も回した……ちょっと遠くて表情までは見えませんでしたが、MOAMETALさんの前髪上がっておでこチラリはあったのだろうか(何チラフェチなんだ……)……そんなことを現場では思うはずもなく、ただただ叫んでいました……。

そして「META!メタ太郎」もまた、YUIMETALさんパートをオーディエンスが埋め、ほぼ後ろ姿しか見えませんでしたが(移動ステージは花道中央)、ひらひらと舞うMOAMETALさんが美しかったです……。

ここでちょっと小休止、ヴィジョンにストーリーが流れ(止まない雨はない、的な)、メインステージ上段にグランドピアノと、弦楽四重奏が登場(演者はみな黒いフードを身につけています)。

まさかの、生ピアノと生弦楽四重奏での、「NO RAIN, NO RAINBOW」……途中からBOH神様と青神様が加わると、その低音がすさまじく響き心地よい……中にまっすぐと届くSU-METALさんの歌声……大神様、小神様のツインリードはお互いに顔を見合わせながら完璧なハーモニー……アウトロのピアノが溶けるように最後の和音を奏でると弦楽器がそこにからみつき、ふっと消える……これもまた新しい試みでしょうか(個人的に、生の弦楽器との共演を待ち望んでいたので……というか生楽器だけ、プログラミングなしでのライブをやってほしいと思っているので、最高でした……)。

余韻に浸っていると、「シッシッシシシッ!」が……すぐさま反応して「4!4!」、で「4の歌」ですよ。

MOAMETALさん登場、後方に移動していたステージにいきなり登場でびっくり(2日目は結構近くに見えました)、会場四方に笑顔を振りまいて、YUIMETALさんのパートも一人で歌い踊る、という頼もしさ、顔笑れMOAMETALさん……YUIMETALさんも……。

(この辺りで、次の展開への間があったような気がします(初日だけですが)……が、オーディエンスの鳴り止まない手拍子がそれを埋めていました(神バントのみなさんも手拍子)……素晴らしかったです……。)

続いて「メギツネ」では、黒いケープを身につけたお二人が、メインステージからゆっくりと花道中央付近にある移動ステージに歩いてくる演出……これは初日だけだったのかな、2日目は結構早く移動ステージに登場されたので……オーディエンスの怒号(?)がすさまじく、間奏でのSU-METALさんの煽りはやっぱり聞き取れず……(カウントしたらみんな歌ってね、的な内容だと思いますが)……「one more!」ありの、ドームバージョンの間奏でしたね……最高。

そこから「KARATE」、このグルーヴ感、サウンドがクリアなのでよりいっそう低音が響いて……間奏のオーディエンスのコーラスの一体感も素晴らしい。

そして、高らかなラッパの音に各所で「wall of death!」コールとともにオーディエンスが移動(2日目にスタンドから見たところ、サークルは「メギツネ」なんかでも形成されていました)、旗を手にメインステージに登場されたお二人、カウントとともにwall of death炸裂、「Road of Resistance」!

いやもう……感動しかないです……間奏でのオーディエンスのコーラス、ラスサビ前の「かかってこいよ!」のSU-METALさんの表情……酸欠状態でしたが、人間まだまだ叫べるし腕も上がる、とわかりました。

とはいえ死にそう……これでクライマックスでもいいくらい……かと思ったんですが、パイプオルガンの音色が……ここで、やるの? の「ヘドバンギャー!!」……死ぬ……でもうれしい……。

そして、「15の夜を〜」を「二十歳の夜を〜」に変えてのスペシャルバージョン、その瞬間のオーディエンスの歓喜と興奮がすさまじい……「き・え・ろ!」もまた大絶叫ですよ……おめでとうSU-METALさん……。

続いての「BABYMETAL DEATH」では、黒いローブの神官らしき人物が現れ(初日、私の位置からはその人がBOH神様とちょうど被っていて、「あれ、BOH神様フード被ったの?」と思ったら違っていました)、メインステージ上段に登場した今回のエンブレムに、崩れ落ちたSU-METALさんを磔にし、炎が取り巻く……うなだれた状態から、例の部分では絶叫、MOAMETALさんは土下座を繰り返して崇めるように……ラストはお一人でジャンプを繰り返し、ついには倒れ伏す、という……これも過去のライブをなぞるような演出ですね……でかい花火が炸裂でちょっとびっくり。

静まりかえる中、ヴィジョンには再びストーリーが流れ、新たなXX世代(ゴールデン・ジェネレーション)を導く女神が転生すると……ピアノのフレーズが流れると、三種の神器のマスクの「第三の目」が白い光を放ち、花道にはスモークがあふれ、後方のキツネ像から厳かにSU-METALさん……いやSU-METAL様が登場、金色の衣装に身を包み、ピンスポットが照らし出すとまばゆくてもう目がつぶれそうでした……(……いや、実際スポットがまぶしすぎて光が焼き付いちゃったんですけど……)

そう、「LEGEND 1997」のときにはなかったですが、今は「THE ONE」があるのですよね……『METAL RESISTANCE』のTHE ONE限定版に収録されていたunfinished ver.で、ピアノの伴奏(これも、生だったように思いますが……違うか……)のみで神々しく歌い上げられるSU-METAL様……こういった静かな中で美しいクリアヴォイスをじっくり聴けることが喜ばしいです……移動ステージが花道を移動していくと、神バンドが再登場で間奏に突入、メインステージには同じく金色の衣装に身を包んだMOAMETAL様が登場し、ゆっくりと移動ステージへ上り、回転するステージで四方に笑顔を振りまき、オーディエンスのコーラスが巻き起こる……アウトロでお二人はメインステージに移動し、そのまま階段を上っていくと、セット後方のゲートが開き、あふれる光の中へお二人が消えていくと……最後に盛大に花火が炸裂。

ヴィジョンに、SU-METAL様からのメッセージ(今回のグッズのノートの1ページ目にあります)が映し出され、いつものようにロゴが出現し、終演。

 

……最高
サマソニ、銀キツネ、巨大キツネ、とBABYMETALさんのステージを拝見しましたが、シアトリカルな演出のあるステージは初めてで、個人的には音質もクリア、神バンドのソロがなかったことさえ不満には思えない、素晴らしいステージでした。

YUIMETALさん不在、というアクシデントがあったからこその会場の一体感は、本来のものではないのは承知の上で、SU-METALさんの歌声、MOAMETALさんのダンスの非常に高い完成度、もう全部最高でした。

ここにYUIMETALさんがいたら……もう1回やればいいと思うのですよね、YUIMETALさんが回復されたら。

SU-METALさんが二十歳のうちなら大丈夫。

ああ……もうおっさんは適当にあしらって、XX世代へ向けてがんがん発信してほしいと思います(おっさんは導かれないですから……勝手についていきますから)。

 

f:id:bennybebad:20171202213754j:plain

もう最高すぎて、ホテルに帰って三種の神器を身につけてしまったですよ……。

 

f:id:bennybebad:20171204195914p:plain


はぁ……来年はまた海外中心ですよね……行ってみたいけども、環境的に難しいだろうなぁ……お金も含めて……。

こうなると、MOAMETALさんの二十歳の聖誕祭は名古屋でやっていただきたい……んですが、会場が……アリーナ設置できる会場が名古屋ってないですよね……こりゃもうナゴヤドームだな……。

変な話ですが、やっとBABYMETALさんのファンになれたような気がします(前にも書いている)。

SU-METALさん、おめでとうございます。

MOAMETALさん、がんばられましたね。

YUIMETALさん、回復を祈願しています。

今年最高のライブを、ありがとうございました!

 

f:id:bennybebad:20171202224255j:plain

f:id:bennybebad:20171203202706j:plain

 

※追記:成人記念だからといってBABYMETALであることを曲げなかった、凱旋公演でもBABYMETALを魅せることにこだわった、その信念、魂……BABYMETALとして積み上げてきたもので勝負するんだ、できるんだという気迫……この瞬間の最高を、This is BABYMETALを拝見できて本当に幸せでした。※