さて。
『小説の授業』が当たってありがたや(しかも2時限目と3時限目)、だったもので行ってまいりました。
横浜……公開授業だけで3度目か……早めについてしまったんですけれど、近くの神社仏閣は巡ったあとでしたし、まだ初詣も行ってないしな……ということで音楽聞きながら待っていました。
(※以下、基本ネタバレしかありませんが、2公演分の記憶がすでに失われつつあるので、『FRESH!マンデー』での振り返りをご期待ください。「続きを読む」を設定します※)
まずは2時限目。
影ナレは吉田さんでした。
定刻やや押しでしたか、森センセ登場。
今回の公開授業は、「だんだんとレベルアップしていく」ということで、
森センセ「山出は今日は2回でるので、まあ1時限目は、転入生……と藤平?ということは、2時限目には……麻生?(笑)」
と、ジョーカー的に麻生さんが仕込まれていたようです(実際は、森センセではなく宮木あや子先生が選んだそうで、吉田さん、森さん、有友さんは文章を書いてみたいって理由で、麻生さんにもしっかりした理由があったはずなんですが……覚えてませんです)。
出席のみなさんが、麻生さん、吉田さん、有友さん、森さんの順番で登場。
麻生さんは、お正月の、日付が変わるときにジャンプして地上にいないやつ、を披露しややアイスバーン。
有友さんも、お正月は麻生さんと同じで、地上にいない派、だそうです(日誌に書かれていましたね)。
森さんは、「すももも、桃も、森萌々穂〜」のスペシャルな挨拶を披露。
そういえば麻生さん、課外活動のため公開授業を欠席された岡崎さんからの伝言を披露され、森センセに「長い」と突っ込まれていました。
みなさん、本はそんなに読まない(吉田さん、森さんは以前は読んでいたそうです)中、麻生さんは『校閲ガール』を読んでしっかり予習(素晴らしい)。
で、宮木先生登場なんですが、なぜか森センコスプレ……理由として、見慣れた格好のほうがいいんじゃないか、というチョイスだったようですが、「めっちゃひいてる……」とやや落ち込む。
森センセにふられた有友さん、「やばい……」と答え宮木先生さらに落ち込みかけるも、「いいほうのやばいですから!」と森センセのフォロー。
実際にはノリノリでその格好をしていたそうですけれども。
1時限目では、「すてきな言葉を見つける」ということで、風景を見て、描写していき、浮かんでくる言葉を深めていく、ということをなさった、と。
で、2時限目は、より作品に近いところ、ということで、「人の描写」にチャレンジ。
ということで、森センセを見て、先入観なく描写していく、と(すごいな、テキスト書きには超ためになる授業だ……)。
服装とか(森さん、ベストのアーガイル柄がなかなか出てこないという場面がありましたね……ジャージに関しても、色だったり、横の3ラインだったり、使い古されている感じがあるだったり、なにに着目して、どのように描写するのか、といったレクチャーがありました)、年齢とか。
「どこにいる?」では、「ヴィアマーレ」「横浜」「地上」なんて答えが出ており、それに対して宮木先生からストーリーが提案される、といった感じでした(「横浜」なら「観光かな?」、「地上」は「一気に壮大なイメージになる」とか)。
続いて、森センセに小芝居をしてもらい、それに対してストーリーを作っていく。
「どこからきたのか」「どんな感情なのか」「これからどうなるのか」。
都合、森センセは3ポーズくらいとられたのですが、有友さんは「かっこつけてる……」というイジりをぐいぐい入れてくる感じ、それに対して森センセから突っ込みが入ると、
有友さん「え、だって、リハーサルのとき先生イジってこいって……」
森センセ「そういうことを言うんじゃない!それに、イジるのは俺じゃなくて宮木先生だから!」
と、教えに忠実な有友さん……素晴らしい。
次のステップは、写真を見て描写してみよう、ということで、人物の入っている写真を見て、それぞれ何かしらのストーリーをつけていくというもの。
最初に出てきたのは、若い女子が3人、ハートの風船を持って、曇りがちの空の下、やや荒れている海を前に浜辺で背中を向けているところ。
麻生さんは、「仲のよい友達が、卒業を機に離ればなれになってしまう」と想像、そこから海の様子や空の色などから季節なんかを想像、持っているハートの風船の意味合い、今後その子たちはどうなっていくのか、といったことが先生から質問され、それに答える感じで授業は進みました。
同じ写真で、有友さんは「お好み焼きに何をかけるか、でケンカした後」というひねった答え、「お好み焼きはどこで食べたの?」という先生の質問に「海の家!」と即答されていました(この辺りから、みなさん、有友さんがこれを「写真で一言」的な大喜利と思っているんじゃないか、と疑い始めていたように思います……森センセとか)。
続いて、小さな女の子が、車か何かにもたれて、ひまわりの花を手に持っている様子、遠くにはソフトフォーカスでひまわり畑が見えます。
吉田さんは、「ひまわりみたいに、太陽に向かっていけるように」と思っている、的な答えをされ、先生から「何歳に見える?4〜5歳くらいかな?そのくらいの年齢だと、ひまわりが太陽に向いているってことを知らないかもしれない」というガチダメ出しをされる……、
森センセ「急に厳しい!いえ、好きですけどね」
そうそう、授業ですからそうですよねそりゃ……リアリティのある空想、というのが重要です(偉そうに)。
えと、誰だったかな、有友さんか森さんだったと思うんですが、「お母さんに見せてあげたい、と思ってひまわりの花を摘みにいった。でも、怒られるかもしれない、からああいう表情になっている」、と答えられ、先生から「怒られると思う?」と聞かれて「怒られる」、でばっさり「喜ばれるにしましょう」……バッドエンドは回避されたようです(ストーリー的には、怒られるけど感謝される、ってところでしょうかね(だから何で偉そうなんだ))。
3枚目は、無人駅の小さな駅舎のベンチに女の子が一人、少し笑っている感じ。
ちょっとずつストーリーを思い浮かべられる要素が増えてきているのが、逆に難しそうでしたね。
有友さん、狙いすましたように、「茨城県の田舎で、颯良ちゃんに会いに来て、いえーい」的なボケをぶち込み、おもしろかったのですが、宮木先生に怒られました……「ボケはいりません。この授業に笑いはないはず。助かってるけど」……指示に従ったため有友さんを爆死させることになった森先生から反省の弁が……。
麻生さんは、田舎がイヤで都会に旅立つ、というところを想像され、都会から田舎にやってくるほうだと思っていた先生から「私にはない視点」と絶賛。
あ、そういえば、吉田さんは、「詩で、何か賞をもらった」ことがあるらしく、それを先生が吉田さんに尋ねると、「何か、何か」を連発されたので、そのことをきちんと描写する、という課題が急遽課されていました(結局、「育てていたトマトが、自分のものだけ冬になっても実をつけていて、そのことを書いた詩で、何か賞をもらいました」と、やっぱり「何か」がくっついてきましたけれども)。
「そよちゃんは短文のほうが得意かもしれない」という先生のアドバイスでした。
えー、進行はかなりグダグダです……先生、スライドのページを送るときに、スタッフさんとアイコンタクトしているんですが、どうしてもその動作がうまくならない、という……なかなかお茶目な方でした。
最後の課題は、「小説かエッセイを書いてみよう」、即興で、200文字程度で。
……いや、超難しいんですけど……。
小説とエッセイに関する説明(小説はフィクション、エッセイは実体験に基づく)、普段書いている日誌もエッセイに近いといったようなお話があり、お題は「私について、あるいは私が○○だったら」、○○はメンバーで、ということで……父兄さんが喜ぶポイントをよくご存知の先生でした。
日誌に関しては、「なかなか書かない人がいますよね……山菜採る子」と、新谷さんのアップ回数が少ないことまでご存じで……。
だいたい、5分くらいで書く(おいおい……そりゃしんどいだろう……)、というその場つなぎで、森センセと宮木先生が、同じ文筆家同士の結構マジトークが行われていました。
いやそれよりも、
森センセ「確認ですけど、父兄ではないんですよね?」
宮木先生「父兄ではありません。冠婚葬祭のときにいる、名前のわからないおばちゃん、です」
と、宮木先生が頑強に父兄であることを否定しながら、「愛子さんが、それこそ小さい頃、傍若無人な頃から知っていて、それが今では生徒会長……学院祭は最初っから泣きっぱなしでした、こんなに立派になって……」とあふれるさくら愛を披露するも、「父兄ではありません。何かのときにはいつもいるけれど、「あれ、誰だっけ?」というおばちゃんです」……どういう芸風なんだろう……。
エッセイも書いておられるそうですが、「会場の人はんほとんど読んだことないと思います」という自虐っぽい発言に森センセがフォローを入れると、「いえ、女性ファッション誌に書いているので」……うん、先生正解です。
森センセは、シナリオを書くときには、人ではなく舞台から作っていくそうで、そこに人を都合よく当てはめていく、「それだと、うまく動いてくれないんじゃないですか?」と聞かれ、そういうときは人のほうを変えていく、という感じのようです(宮木先生から「愛情が薄い」と言われておりましたが……キャラに対する愛情か……締め切りが決まっていて、だらだらとやれるわけでもないシナリオの世界ですからね、それが普通だと思います)。
宮木先生も舞台から作られるそうで、ダメだったら書き直す、と。
うーん、なんか、この話だけでも非常にためになりました(何の?)。
みなさんそれぞれ、有友さんは森さんだったら、森さんは岡崎さんだったら、麻生さんは岡田さんだったら、吉田さんは藤平さんだったら、というエッセイを書かれて、それがスクリーンに映されて、しかも自分で読むという……そんなことやれって言われたら死にたくなるな……でもそれをしっかりやってしまうところが、さすが表現者だと思いました。
先生からはそれぞれ添削が入るのですが、内容というよりは技術的なことが多かったですね……2時間目でやってきた、描写をする、ということが、実際には見も知らない第三者に伝えるためのもの、であることに気づくかどうか、みたいな感じです……いや難しい難しい……でも、こうやって教えてもらえるって幸せだと思いますよね……学校の先生なんて、読書感想文の書き方さえ教えられんのですから……。
細かいところまでは覚えていませんが。
有友さんは、森さんの「ヘラヘラすな!」と言われてもへこまず笑っていられるところがすごい、自分は怒られてすねているとまた怒られる、というのが嫌で、なるべく怒られないようにしてしまうので、自分を貫き通す森さんを見習いたいと(そこでヘラヘラしている森さんに「ヘラヘラすな!踊るな!」の突っ込みが森センセから入り、「ええ、可愛いじゃない」と宮木先生からもっともな感想が……)。
森さんは、学校もさくら学院も課外活動も両立させている岡崎さんへの尊敬が。
麻生さんは、岡田さんへのあこがれ……で、最後の決めの一文、顔もばっちり決めて言い放ったのに、見事に間違える、という……さすがKYG……。
吉田さんは、藤平さんのポジティブなところを見習いたい、という感じでしたが、「学年末テストで最下位になって、華乃はポジティブ、私はネガティブ」みたいなところで、森センセから「これ、藤平はアホな子だってディスってません?」と突っ込みが。
それぞれに共通していたのは、この場の父兄さんには伝わっても、さくら学院を知らない人には伝わらないので、自分がどんな人で、相手もどんな人で、さらに具体的なエピソードがあるといい、ということでしょうか。
……いや5分で書いて200文字でしょ、そりゃ無理ですわ先生……でも、厳しくも非常にわかりやすいアドバイスでした。
先生が退場して、告知などが終わり、一人残った森センセ、
森センセ「いや、有友には悪いことしたな、と反省しています。おもしろかったですよね?おもしろかったんですけど、あんなに怒られるという……いつも通りトップで突っ込んでいってくれたのに、すまん有友……」
と非常に反省しておられました。
でも、その後はしっかり授業に入っていたと思いますよ〜。
ええと、ほかにもいろいろあったのですが……うん、あんまり臨場感のないレビューで申し訳ない……あ、ナタリーさんに記事が出るんじゃないかな、と思うので、そちらをご覧くださいね。
宮木先生が、なぜか結構BGMを気にしていたなぁとか、伝えるべきことが伝えられなくて舞台上で反省していたなぁとか(描写をするときに、音や匂いもね、ってことをぜんぜん伝えておられなかった)……いかん、宮木先生の印象が強すぎて……。
もうちょっと細かく覚えていられればよかったのですが、テキスト起こしできるくらいに記憶しているかたにおまかせします……申し訳ない、中途半端で。
客出しのBGMが今年度の「目指せ!スーパーレディ」だったので、最後まで聴いていたかったなぁ……。
3時間目は次回です〜。