『下流老人の復習 年々増加する高齢者の犯罪』
(dot. 2015/7/8)
以下一部引用。
新幹線内での焼身自殺というショッキングな事件に日本中が騒然とした。それもその動機は生活苦によるものと見られている。林崎春生(はるお)容疑者(71)は年金生活に行き詰まった典型的な「下流老人」。若い頃から35年間かけた年金は月々の生活費に消え、区議会議員に生活相談もしていた。
(略)
一方で気を付けなければならないのは、「高齢者の貧困=犯罪」と短絡的に結びつけることだ。貧困に苦しむ高齢者の実態を記した『下流老人』の著者で、生活困窮支援のNPO法人「ほっとプラス」代表理事の藤田孝典さんは言う。
「日本では、貧困と犯罪の直接的な因果関係はありません。一方、貧困層の自殺率は一般の人に比べて2倍以上高い。実際には、下流老人たちは自宅でひっそりと自死する人が多い。もちろん、今回の犯罪は許されない行為です。しかし、自殺対策をしない限り、根本的な解決にはなりません」
35年かけていた年金は、12万程度はあったそうです。
厚生年金だとしたら、それなりの給料をもらっていたでしょう。
貯蓄がないのは、当人の問題だと思います。
それから、生活相談をする先は、議員ではないでしょう。
都内で、年金収入が月に12万円であれば、生活保護が受給できるレベルです。
といっても、微々たるものですが(保険料と医療費の自己負担がなくなるので、それだけでもかなりの負担減です……生活保護を受給するかしないかもまた、当人の問題です)。
それにしても、収入のほとんどが生活費に消えることが、それほど不思議なことでしょうか。
日本のどん底の時期と、一番いい時期を経験した世代の方なのですから、それでよし、と思えないものでしょうか。
長寿が尊ばれたのは、長寿が珍しかったからです。
そうでなくなったのは、別に誰のせいでもないですが、であれば、その「長寿が当たり前の時代」を生きていくしかないでしょう。
復讐するのは勝手ですが、未来に対して復讐しないでいただきたい。
若者の未来には重い負担が見えているのだから、この上過去から復讐されて、どうやってこの国を支えるつもりになるのか。
あと、気持ち悪い造語を増やさないでほしい。
この本は読んでいないので、反論することはできませんが。
月々12万円の年金をもらっていて、典型的な「下流老人」?
本当に?
言葉のインパクトと実態がかけ離れていませんか?
(元記事)