『【緊迫・安保法案】自民・谷垣氏が民主のセクハラ暴行に激怒、懲罰動議に言及 「節度を欠いている」』
(産経ニュース 2015/9/18)
以下引用。
「自民党の谷垣禎一幹事長は18日夜、大沼瑞穂参院議員(36)が民主党の津田弥太郎参院議員(63)に暴行され指を負傷した問題について「暴力は院内の懲罰権の問題。まずは参院でどう扱われるか議論されるべきだ」と述べ、懲罰動議の提出を視野に対応を検討するべきだとの認識を示した。
また、「ゲバルト(実力闘争)、物理的な力を行使すれば、言論の府は言論の府ではありえなくなってしまう」とも指摘。「節度を欠いていることの一端が現れているのではないかと、極めて憂慮している」と懸念を示した。国会内で記者団に答えた。
大沼氏は17日の参院平和安全法制特別委員会で、安全保障関連法案が採決された際、背後にいた津田氏に羽交い締めにされた上、床に投げ飛ばされるなどの暴行を受け、右手の薬指と小指を突き指した。」
産経ですから、こんな感じですね。
「背後にいた津田氏に羽交い締めにされた上、床に投げ飛ばされるなどの暴行を受け、右手の薬指と小指を突き指した。」
これが「セクハラ」かどうかはともかく(その点で、産経の見出しも煽りすぎ)、「暴行」であることは確かでしょう。
国会議員が議場内で、押し問答ならともかく肉弾戦をしているなんてアホかと思いますが、少なくとも向かい合ってぶつかりあっているなら、「背後から羽交い締めにされて床に投げ飛ばされる」ことはなく、暴力の行使側に明確な意図があるとしか思えません。
ちなみに、朝日新聞デジタルでは、
○こちら===>>>
以下引用。
「安全保障関連法案が参院特別委員会で採決された17日に、自民党の大沼瑞穂議員が民主党議員に倒されてケガをしたと訴えていることが分かった。谷垣禎一幹事長は18日、国会内で記者団に「大沼氏の話を前提とする限り、国会内では異例のことだ」と述べ、参院で調査するべきだとの考えを示した。
大沼氏の事務所によると、17日夕の採決直前、与野党の議員が委員長席に詰め寄った際、大沼氏が民主議員に両脇を抱えられ、後ろに引き倒されたという。大沼氏は国会内の医務室で右手の打撲と診断され、手当てを受けていた。」
ま、さすがにトーンは違いますが、女性の人権問題に(自称)取り組んでいる新聞ですから、伝聞推定とはいえ取り上げざるを得ないでしょう。
○こちら===>>>
http://mainichi.jp/select/news/20150919k0000m040160000c.html
↑の記事がでまして、一部引用すると、
「若手の大沼瑞穂議員は「法案は必要だが、国民の理解は進んでいない」と率直だ。「党内の意見は多様でいい。総理には中韓ともっと仲良くしてほしい」」
……という感じです。
毎日は面白い記事もあって、
○こちら===>>>
http://mainichi.jp/shimen/news/20150919ddm041010112000c.html
以下引用。
「安保法案:参院特別委 殴った? 押さえた?
(2015/9/19)
17日に参院特別委員会であった安全保障関連法案採決の混乱で、「ヒゲの隊長」こと自民党の佐藤正久議員(元自衛隊イラク先遣隊長)が民主党の小西洋之議員の顔を殴ったように見える写真が議論を呼んでいる。これは暴力だったのか。2人に話を聞いた。
佐藤氏は「後ろから小西先生が飛び込んできて、委員長の持っている紙を奪おうとしたので押さえた」と話した。写真では右拳が小西氏の左頬を捉えたように見えるが、殴ったという認識はないようだ。「当たっているのでは」と尋ねると「まあ当たっても……そうねえ、当然、来たから押さえましたよね。委員長が危ないから」。
一方の小西氏は殴られたとの認識だ。ただし、その時は必死で気づかず、映像で知ったという。ツイッターで「故意の技巧的殴打」と表現する。
小西氏によると、鴻池祥肇委員長が手にする議事進行表を奪おうとしたが、与党議員に囲まれ近づけず、上からダイビングしたという。小西氏は言う。「議事を妨害しようとしたのではなく、憲法違反の立法を阻止しようとしたんです」
リンク先の記事には、見事なカウンターが入っているような写真が掲載されていますが、こんなもん動画を切り取ってしまえばどうとでもなりますし、正面からのガチンコのやり合いなんだから、別にいいと思うんですよね。
それより、
「小西氏によると、鴻池祥肇委員長が手にする議事進行表を奪おうとしたが、与党議員に囲まれ近づけず、上からダイビングしたという。小西氏は言う。「議事を妨害しようとしたのではなく、憲法違反の立法を阻止しようとしたんです」」
……なんで飛ぶの?
「憲法違反の立法を阻止しようとした」(目的)
↓
「擬似進行表を奪おうとした」(手段)
↓
「議事を妨害した」(結果)
「目的のためなら手段を選ばず」、という明快さに溢れた美談ですね(棒)。
若者たちは「落選運動」を開始するようですが、議会制民主主義ではそれがまっとうな争い方です。
次の選挙で落とせばいいんです。
で、ケツはちゃんと自分たちで拭く、と。
あと、世界でどうこう言われているという記事を見るたびに、「軍隊を持っている国にとやかく言われる筋合いはない、と誰か言ってやれよ」、と思います。
その「世界」ってのが、どの辺りなのかは知りませんけど。
(元記事)