たんぱく質入門―どう作られ、どうはたらくのか (ブルーバックス)
- 作者: 武村政春
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/06/21
- メディア: 新書
- クリック: 12回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
ちょっと基礎化学をかじっておきたい気分が続いており、ひとまずこちらを。
たんぱく質の基本がアミノ酸だということや、20種類のアミノ酸がたんぱく質を作っていること、などの基本的なことがさっぱり知識としてなかったもので。
文中にはもちろん、結合図がたくさん出てきて(数式でないだけましかも)、かなりクラクラするのですが、それでも解説はやさしくわかりやすいです。
その分、何か、記憶の中からすっきり削除されている気もします……。
なんと言いますか、必要に応じて、繰り返し読むことが重要なんだろうな……と(使う必要のない知識は消えていきますからねぇ……)。
例えば、第四章で出てくる「倹約遺伝子」の例(β3ARは、脂肪をなるべく使わずエネルギー効率を上げるためのスニップを持っているらしい)は、母体低栄養状態での胎児への影響、成人してからの生活習慣病傾向(脂肪を節約する=肥満になりやすい、エピジェネティクスでの発現)に関わっているのでしょうけれども、他の様々な多因子遺伝病でも同じようなことが言えるのではないか、ということを最近仕事上調べて知りました(どんな仕事だ)。
仕事上の必要(だからどんな仕事だ)で、脳のことを調べていても、たんぱく質だアミノ酸だ、と出てくるわけで(もちろん遺伝子もですが)。
理系をもうちょっと頑張っておけば……と後悔先に立ちませんので、今からでも少しずつ頭に入れようかと思います。
「「ポリペプチド」と「たんぱく質」は同じではない。リボソームでアミノ酸がたくさんつながって「ポリペプチド」になったからといっても、それが適切な状態に折り畳まれて、きちんとした形をとらなければ、たんぱく質としてのはたらきが生まれないのである。」(p84)
「アメリカ・イエローストーン国立公園では、ぐつぐつと煮えたぎる熱水が噴き出す光景があちらこちらで見られる。
この地獄の釜のような熱水中で生きている生物が、好熱細菌である。その名のとおり、”熱水大好き”な生物だ。芸人が熱湯に何秒入っていられるかを競う(?)テレビ番組があったが、そんな比ではない、まさに熱湯の中で、これらの最近は平然と生息しているのである。」(p125)
第五章のQ&Aが面白いですよ〜。