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カタヨル

『【産経抄】報ステ降板の古舘伊知郎氏、「電波発言」に抗議の田原総一郎岸井成格両氏ら…がん首を並べて一体何を問題にしているのか』

産経新聞 2016/4/2)

 

以下引用。

 

「何が言いたいのかよく分からない。3月31日にテレビ朝日系「報道ステーション」のキャスターを降板した古舘伊知郎氏は、番組の最後でこう述べた。「人間は少なからず偏っている。情熱を持って番組を作れば多少は番組は偏る」「何らかの圧力がかかって辞めさせられるということは一切ない」。

▼自分と番組は偏っているが、辞める理由とは関係ないということか。わざわざ最後に言い残す言葉かと当惑させられたが、このところ国会や一部新聞ではやっている「マスコミ萎縮論」を意識しての発言なのだろう。

高市早苗総務相の「電波発言」に抗議したジャーナリストの田原総一朗岸井成格両氏らが3月24日、日本外国特派員協会で開いた記者会見も奇異に感じた。ニュースサイト「ブロゴス」によると、彼らは一様に安倍晋三政権を批判しつつ、矛盾するような意見も強調していた。

「私に対して直接・間接の圧力は一切ない」(岸井氏)、「政治の圧力なんてたいしたことない。僕は首相を3人失脚させたが、圧力なんて何もない」(田原氏)…。だとすると、がん首を並べて一体何を問題にしているのか。

▼ジャーナリズムは反権力であり、使命は権力の監視だとのステレオタイプに無理やり現実を当てはめようとして、自家撞着(じかどうちゃく)を起こしてはいないか。マスコミ自身が一つの権力である実態への自省は見えない。

▼思想家の吉本隆明はかつて、共産党による「小沢一郎元自治相=ファシスト」宣伝についてこう指摘した。「『小沢はファシズムだ』と幟(のぼり)を立てれば、周囲もすぐに同じことを言い出す状況のほうが、はるかにファシズムになる可能性が高い」(『わが「転向」』)。現在では、安倍首相がヒトラー呼ばわりされている。」

 

産経新聞は偏ってますからね(棒)。

 

「3月31日にテレビ朝日系「報道ステーション」のキャスターを降板した古舘伊知郎氏は、番組の最後でこう述べた。「人間は少なからず偏っている。情熱を持って番組を作れば多少は番組は偏る」「何らかの圧力がかかって辞めさせられるということは一切ない」。」

 

確かによくわかりませんよね、何を言っているのか。

別に人間が偏っているのなんか当たり前すぎていちいち言うべきことでもないし。

その人間が作るものだから、番組とやらも多少は偏るのもうなずけます。

問題にしているのは、「だからこそ、偏りのないように作ろうという努力をしなければ、公共の電波を使った報道番組とは言えないのではないか?」ということで。

これが最初から「偏った内容」であることを前提としたものであれば、別に文句はありません(いえ、公共の電波を使っているので、それはそれで問題ではありますが)。

そうではなく、さも「中立である」という顔をして「偏ったもの」を作っているから、文句があるわけです。

膨大な情報の取捨選択は、番組サイドである程度行われるでしょう。

しかし、番組の中で偏りをなくすような努力が行われないのであれば、その恣意的な「偏り」が「中立」というマスコミの仮面をかぶって垂れ流されるわけです。

そして、テレビを見る人間は、「偏り」を「中立」だと思って、自身の判断材料に加える。

これが新聞ならいいですよ、お金払って買うんだから、偏向していたら買わなければいいのです。

テレビにも「見ない」という選択肢はありますが、限られた電波帯の中に割り当てられているチャンネルしかないのだから、「偏向」したことを言いたいのであれば、まずいくつかの意見を提示してから、「私はこう思う」と述べるのが適切ではないですか?

それができないのなら、ネットで有料番組を作って、いくらでも能書き垂れ流せばよろしかろうに。

 

「「私に対して直接・間接の圧力は一切ない」(岸井氏)、「政治の圧力なんてたいしたことない。僕は首相を3人失脚させたが、圧力なんて何もない」(田原氏)…。だとすると、がん首を並べて一体何を問題にしているのか。」

 

確かに問題ないですよね、これなら。

なのに、何に抗議しているんだろうこの人たちは。

むしろ、「圧力はあった」と言わなければいけないのでは?

特にTBSの岸井氏は、番組を降りるんだから、ここでこそ偏った発言をするべきでしょう。

それなのに、ああそれなのに……会社の方針には逆らえませんって、それがジャーナリズムですか。

 

「マスコミ自身が一つの権力である実態への自省は見えない。」

 

本当に、これですね。

お前らマスコミは、何によって監視されているのか。

政府か?

国民か?

ま、だからって、産経新聞が自分たちの権力に自省的か、というとそうでもないと思いますが。

何しろ、「引用した記事で韓国の大統領に対する名誉毀損で収監される」、というジャーナリズムにとっては非常に誇らしい実績がありますからね、産経新聞には。

 

「「『小沢はファシズムだ』と幟(のぼり)を立てれば、周囲もすぐに同じことを言い出す状況のほうが、はるかにファシズムになる可能性が高い」(『わが「転向」』)」

 

吉本隆明がこんなことをねぇ……簡単な言葉、というのは簡単に繰り返し吐くことができますから、簡単にファシズムに近づきますよ。

マジックワードの毒ですな。

今流行りの「ヘイトスピーチ」とか。

 

私が情報統制をしようと思ったら、こんなにおおっぴらにやりませんけどね。

毒は密かに忍ばせるものです。

それに気づくのが、ジャーナリズム、ってやつではないのでしょうか?

まあ、テレビもスポンサーの顔色をうかがっているだけの、資本主義の歯車にすぎませんからなぁ……それが厚顔無恥に「中立です」という顔をしているのが腹が立つだけで。

 

 

(元記事)

www.sankei.com