『東京・池袋の車暴走:容疑者、てんかんの薬「当日の夕方、飲まず」』
(毎日新聞 2015/8/22)
以下一部引用。
「東京都豊島区のJR池袋駅近くで16日夜に乗用車が暴走し歩行者5人が死傷した事故で、医師の金子庄一郎容疑者(53)=北区王子3、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)容疑で送検=が、持病のてんかんの薬について「事故当日の朝は服用したが、夕方は服用していなかった」と供述していることが警視庁交通捜査課への取材で分かった。同課は、持病や服薬状況と事故との因果関係を捜査している。」
事故にあわれた方、亡くなられた方には、言葉もありません。
医師が、処方されているてんかんの薬を飲まずに車を運転した、という認識がまず問題。
確かに、てんかんの患者さんは、様々な場面で不利益や不便さを被ることがあります(その大変さが理解できるわけではありません)。
しかし少なくとも医者は、職業的倫理観においても、怠ってはいけないと思うのです。
それから、この一件を取り上げて、「てんかん患者から免許を没収しろ」というような極端な発想をするのはどうかご勘弁していただきたいです。
年間の交通事故死傷者数の中で、てんかんの患者さんが起こした事故での死傷者数はどの程度なんでしょう?
圧倒的に多い、というはずはありませんよね(てんかんの患者さん自体が少ないのだから)。
冷静に考えれば、てんかんの患者さんが免許を返納したところで、劇的に交通事故死傷者数が減少するはずはないのです。
(元記事)
http://mainichi.jp/shimen/news/20150822ddm041040138000c.html