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常総市議、水害時の残業代めぐる記事に反論「言葉尻だけを抜き出した」』

(ねとらぼ 2015/12/9)

 

以下引用。

 

 

水害に対応した市職員の残業代が高額にならないようにといった発言を茨城県常総市の市議がしたとする記事が物議を醸したが、当該議員は言葉尻だけを抜き出して都合良くまとめたものと反論した。

 毎日新聞による12月5日の記事では、水害が発生した9月10~30日の同市職員492人の平均残業時間は139時間、9月の給与が100万円を超える職員が数十人いたことが、市議会での遠藤章江市議の一般質問で明らかになったとされている。また市議が「ボランティアが無償で働いている中、市職員が多額の給与をもらうことに市民から疑問の声が上がっている」として、給与が高額にならないよう、災害時の特別給与体系の創設を求めたとも書かれている。これを受けて「ただ働きしろというのはおかしい」といった批判の声が上がっていた。

市議はこれに「一般質問で発言した中の一部の言葉をとらえ記事にしたようです」と自身のブログで反論。「このような言葉尻だけを抜き出し、都合のよい具合に記事をまとめ上げ、質問の内容を正確に伝えていない新聞の書き方については誠に不快に感じております」。市議会の映像は配信されるため、映像を見て発言内容を理解してほしいと求めた。現在はしかるべき対応を含めて関係者と協議を続けているという。

市議会の映像は8日に公開された。その中で遠藤市議は、「ボランティアが無償で働いている中で市の職員が残業代をもらうのはどうなのかという意見が市民から出ている」としつつも、(残業代を)もらうなということではなく、どのくらいの人件費がかかったのか明らかにしたいと、残業代について質問した意図を説明。職員の健康管理をしっかりしてほしいとの懸念を語り、また災害が4月や5月に起こっていたら、職員が払う社会保険料が高くなってしまう(社会保険料の額は4~6月の平均給与で決まるため)ので、それを避けられるよう災害時の特別な給与体系を検討する必要があるとの考えを示した。

 

「水害に対応した市職員の残業代が高額にならないようにといった発言を茨城県常総市の市議がしたとする記事が物議を醸した」……あちこちで結構話題になっていたので覚えています。

 

毎日新聞による12月5日の記事では、水害が発生した9月10~30日の同市職員492人の平均残業時間は139時間、9月の給与が100万円を超える職員が数十人いたことが、市議会での遠藤章江市議の一般質問で明らかになったとされている。また市議が「ボランティアが無償で働いている中、市職員が多額の給与をもらうことに市民から疑問の声が上がっている」として、給与が高額にならないよう、災害時の特別給与体系の創設を求めたとも書かれている。」……そうそう、確かにそんな内容でした。

市民が、「ボランティアが無償で働いている中、市職員が多額の給与をもらう」といった疑問を持つことは別に自由ですし、そういった声が市議の耳に入って、議会で質問するのも普通のことでしょう。

ただ、ボランティアと公務員を同列で考えることが暴論だ、と多くの人も気づいたようで、「「ただ働きしろというのはおかしい」といった批判の声が上がっていた。」ことになったようです。

私の印象では、公務員というのは有休をきちんと消化しなければいけませんし、残業も削らなければいけませんし、経費削減に努めなければいけませんし、何かあったときには対応しなければいけませんし……非常に規範に縛られた、融通の利かない人たちです。

それがもどかしい、ふざけるな、と思うことはあるものの、公を担うのであれば、「そのくらい融通が利かないほうが安心できる」というのもまた確かです。

 

で、この市議の実際の質問や発言は、当日の一般質問の映像から、

 

「その中で遠藤市議は、「ボランティアが無償で働いている中で市の職員が残業代をもらうのはどうなのかという意見が市民から出ている」としつつも、(残業代を)もらうなということではなく、どのくらいの人件費がかかったのか明らかにしたいと、残業代について質問した意図を説明。職員の健康管理をしっかりしてほしいとの懸念を語り、また災害が4月や5月に起こっていたら、職員が払う社会保険料が高くなってしまう(社会保険料の額は4~6月の平均給与で決まるため)ので、それを避けられるよう災害時の特別な給与体系を検討する必要があるとの考えを示した。」

 

↑といったものだとわかったそうです。

予算に言及するのは、議員としては当然ともいえます。

災害時などに、残業をせざるを得ない公務員の健康管理について、懸念するのも真っ当でしょう。

最後の社会保険料の話については、私にはなんとも言えないのですが……これは給与体系をいじるよりも、還付などで対応するほうが不公平感が出ないのではないでしょうか(とりあえず、給料をもらってしまっているのは確かなので)。

 

で、毎日新聞の記事の内容と、相当違っていると思いますが、どうですか?

悪質な印象操作としか受け取れないのは私だけでしょうか。

しかも何に偏っているのか、さっぱりわからない。

市議の発言を取り上げることで、批判の矢面に立たせようとしたのか(であれば、この記事の内容には悪意しか感じません)。

あるいは、市議の発言に同意しているのか(あくまで、毎日新聞の内容が正しいと仮定して、「公務員はタダ働きしろ、災害時には給料をもらわずに働け」と言っているようなものですから、毎日新聞はそうするべきだと考えている、と受け取れます)。

 

「このような言葉尻だけを抜き出し、都合のよい具合に記事をまとめ上げ、質問の内容を正確に伝えていない新聞の書き方については誠に不快に感じております」

 

これで、マスコミが「権力の番人」を自称したりするのですから、笑わせるというか、「お恥ずかしいったらありゃしない」(by『刑事貴族』)、です。

毎日さんは謝罪したんでしょうかね。

もちろん、謝罪するんでしょうね。

あるいは、名誉毀損で訴えられるまで静観するのか。

新聞に軽減税率なんか導入する必要があるのか、とちょっと思いますよね。

 

 

 

(元記事)

nlab.itmedia.co.jp