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べにーのDoc Hack

読んだら博めたり(読博)何かに毒を吐いたり(毒吐)する独白

『LIVE AT WEMBLEY』BABYMETAL

 (2017/1/20追記)

 メタル、聴いてますか?

というわけで、ややメタルおっさんとしては、気にはなっていたもののほぼ予備知識なしのBABYMETAL最新DVDを購入してみました(ですので、ファンの方からすればいろいろとおいおいなことが書くかもしれませんが、ご容赦を)。

まず、私の知っているBABYMETALに関することといえば、「三人組」「バンドが神らしい」といったことくらい。

まだうら若い女子がヘッドバンギングなぞして首や脳にダメージを負うのはいかがなものか、という心配をしたりもしていました。

あとは、『Kerrang!』誌で何か賞をもらったらしいこと、レディ・ガガの前座を勤めたとかなんとか、ロブさん(ロブ・ハルフォード)も認めた的な記事を読んだりとか。

最近はあまりメタルを聴いていませんし、ヘンテコな音楽をできるだけ聴きたいと思っているので正統派メタルからは遠ざかっていたもので、実際よく知りません。

ロックやメタルに関しては、原理主義的なところはほとんどないので、ヘンテコなロックやらメタルやらに対する違和感は特に持っていません(じゃないと「iwrestledabearonce」とか聴けませんわな)。

ウェンブリーアリーナといったら、エヴァネッセンスやブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインシステム・オブ・ア・ダウンなんかもライブをやっているところですよね。

何かすごいなぁ……と思いつつ鑑賞開始(あ、このDVDしか持っていないので、曲名は英語表記しか知らないです)。

設定をよく知らないので、「キツネ」が何かも知りません。

コンセプト的に、和風なものも入っているのか……初期「ももいろクローバー」が和風アイドルユニットだったことを思い出します(早見あかりさんが好きなもので、脱退した後に、脱退前のことを調べてみたりしました)。

イギリス人の盛り上がり方は、うん、まあ、メタルに対する盛り上がり方のような気がします。

少なくとも、ケミカルライト全開点灯、という感じではない(そういう文化はないのかな)。

1曲目は「BABYMETAL DEATH」。

音は完全にメタルで、ちょっと驚きました(いい感じの音です)。

とはいえ、基本は三人組ダンスアイドルユニットなのか……アイドルのDVDなんて初めて買ったなぁ……。

メタルとダンスにはちょっとした違和感を持ちましたが、よく考えると「アクセプト」とかのフォーメーションだって似たようなものじゃないか、と……それを思えば、ダンスくらいなんだ、てなもので。

真ん中のポニーテールの人がSU-METALさんで、ツインテールのお二人が、YUIMETALさんとMOAMETALさん(合ってるのか?)。

アイドル定番の自己紹介ソングですかね……昔、友人の劇団がショートコント的に「デストトロ」っていうネタをやっていたのを思い出しました(デス声で「デストトロ」って連呼する、というネタ)。

しかし、イギリスのみなさんは、この「デス」が日本語の「〜です」とかかっている、ということを知っていて盛り上がっているのだろうか……ちょっと心配(いや、「death! death!」叫んでいるもので)。

途中のスクリームはエフェクトかかってるのか、録音なのかどっちなんでしょう。

いやしかし、1曲目から惹きつけられました。

2曲目の「Awadama Fever」、3曲目の「Iine!」(「イイネ!」)は、メタルとユーロビートが融合して、パラパラっぽいダンスあり、アイドルらしいメロディと歌詞の曲でした。

うん、頭空っぽで聴ける辺りは素晴らしい。

SU-METALさんが、歌がお上手で驚きました。

4曲目の「YAVA!」(「ヤバ!」……やばいってことかな)は、振り付けが可愛かったですね(キレもありました)。

5曲目の「Akatsuki」は、SU-METALさんのソロ。

ええと……そうか、日本のメタルの系譜を紐解けばそこには「X JAPAN」がいるんですね。

海外ではわかりませんが、日本ではメタルが揶揄の対象になっていた時期がありまして。

どこの誰か知りませんが、「ヘビメタ」なんて略しよったおかげで……日本のハードロック/ヘヴィメタルの歴史を紐解くと、どの辺りからになるのかな……転換点として「聖飢魔II」がいたのは間違いないですね。

ザ・ベストテン』で「蝋人形の館」を歌ってましたからね……今考えてもすごいわ……。

で、「ジャパメタ」という、これも今ひとつの略称で呼ばれていた「ラウドネス」が海外で成功し、「アンセム」はどうだったのかな、一番好きなのは「アースシェイカー」ですけれどね(私、好みとして、日本人は女性ヴォーカル、海外は男性ヴォーカルが好きなんですけれど、日本人でも湿っぽい、色っぽい男性ヴォーカルが好きで、その点MARCYはいいですよねぇ……今でも色っぽい……)。

アースシェイカー」は、なぜかアニメ『超音戦士ボーグマン』の主題歌を歌っていましたね(それもよかった……あの年代は、影山ヒロノブの兄貴もそうですが、あっち側からこっち側に渡ってきた人がわりといらっしゃったのかな……)。

そういえば「アニメタル」がありましたね、日本には。

あれって、結構大きなインパクトを残したと思うのですが……一般のみなさんにはそうじゃないのかな。

で、メタルの系譜はどうなったのか、「X JAPAN」に行く前に「BUCK-TICK」だと思うんですよね……ご当人たちがメタルだと思っていたかどうかは知りませんが……この「BUCK-TICK」→「X JAPAN」ラインの先に、ヴィジュアル系というジャンルがありますよね。

私、多分これって、「ヘヴィメタ」にくっついた「ダサイ」というイメージから逃れようとした結果なのではないか、と思っています。

実際、ヴィジュアル系の人たちには、しっかりメタルの遺伝子が息づいていると思うのです(ハードロックだ、と言いたい人たちも多いでしょうか……ほとんど聴いてませんが……そこまで追いかけられないです……)。

日本には「婆娑羅」とか「傾奇者」とかありましたからね……ヴィジュアル系は文化的にその延長線上で語ってもいいのではないか、と思います。

この「Akatsuki」という曲は、構成から何から、「紅」というか「X JAPAN」のオマージュですよね。

6曲目「GJ!」は、YUIMETALさんとMOAMETALさんの歌……だったよな……3・3・7拍子的な入りだった気がしますが……そういえば、要所要所に和風なリズムとか、和音階、童謡なんかのエッセンスが入っていますね。

和風メタルといったらもう「陰陽座」なんですが……他には思いつかないくらい、あのコンセプトはインパクトがありましたね……和風ロックって何だろう、「四人囃子」とか「人間椅子」とかになるのかな(「人間椅子」は違うか)……「カブキロックス」?

7曲目「Catch me if you can」が、かくれんぼ題材ですかね、ダンスと「ま〜だだよ」っていうのが可愛かった気がします(そろそろうろ覚え)。

8曲目「Doki Doki ☆ Morning」はまたアイドルらしいメロディで。

そもそもアイドルソングとメタルとの相性はどうなのでしょう。

私、年代的に歌謡曲全盛、歌番組全盛の頃を生きてきましたので、アイドルったら「松田聖子」、「小泉今日子」、「中森明菜」な感じなのです。

特に「中森明菜」派だったのですが(いや、タイトルがよかったじゃないですか、「タンゴノワール」とか「ミ・アモーレ」とか)、彼女の曲はメタルとの相性はそんなによくないのかな……ダンサブルだったしな……典型的な「聖子ちゃん」バッキング、四つ打ちのピアノコード鳴らしをメタルに乗せても、面白みはないけれど違和感もないような気がします。

集団アイドルは、そうですね、「おニャン子クラブ」は否定できないくらいのインパクトがありました。

正統派アイドルではない秋元康氏の歌詞とか、今のアイドルソングの原型といってもいいのではないでしょうか(いや、「榊原郁恵」とか「松本伊代」とかの系譜が「おニャン子クラブ」には入っているのでしょうが)。

おニャン子クラブ」の場合は、後藤次利氏のメロディメーカーっぷりもすごかったのかもしれないです。

AKBグループにはほとんど興味はないですし、他のアイドルグループもそれほど知りませんが……。

脱線脱線。

9曲目「Meta Taro」(「メタ太郎」?)は、童謡か、『鉄腕アトム』的な曲。

マーチですね、ということは軍歌っぽくもあるのですが。

なんか、ロック×軍歌っぽい、ってえと、「ライバッハ」しか浮かんでこないな……。

メタルは様式美なところがありますので、伝統的な音楽とも割合相性がいいのかもしれないです。

10曲目「Song 4」……これもYUIMETALさんとMOAMETALさんの曲なのですが、「4」のことを歌っているだけ、という……あ、でも、このDVDで一番癖になるかもしれないです(観客大合唱)。

11曲目「Amore」は、SU-METALさんのソロで、「Akatsuk,i」と同じ方が作ったんでしょうか、似たコンセプトでした。

メロディックスピードメタルを日本的解釈にするとビジュアル系になる、ということなのかな……やっぱり「X JAPAN」へのオマージュが感じられます。

12曲目「Megitsune」は、一層和風な感じで、歌詞も「女の子は女優」的なもので……いや、作っている人たちが私と同じ世代だからなのか、ツボを心得ているといいますか……「なめたらいかんぜよ」って……面白い。

13曲目「KARATE」は、空手の歌です……いや違いますけど、ダンスにも空手の型の動きを取り入れています。

きちんと空手をやっていないってことは、突き、蹴りの形や足の運びでわかるもののようです……ダンスには関係ないですが。

このあたりになってくると、だんだんメタルであることは頭から抜けていっています。

14曲目「Ijime, Dame, Zettai」は、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」ですね。

歌詞の内容はそのものなのですが、こちらの疾走感溢れる感じは、「聖飢魔II」のメロディックさを思い出させますね。

歌い上げる感じとか(いや、ベタなメロディだってことなんですが)。

振り付けは「X」っぽい?

15曲目「Gimme Chocolate!!」……アイドルっぽい曲に戻ってきました。

16曲目「THE ONE-English ver.」は、日本語ヴァーションもあるってことでしょうか。

曲はもう、入りからして「ドリームシアター」級のプログレハード。

うん、こりゃあんまり日本人にはウケないな……逆に海外で評価されるってのがわかる気がします。

曲の部分が、テクニック的なことも含めて、ガチでHR/HMですものね。

ラストは「Road of Resistance」。

由緒正しくメロディックスピードメタルでした。

 

うん、こりゃメタルだわ。

神バンドの人たちのテクニックは本物ですし(6弦ベースて……)、今時のアイドル的な曲展開のものもありますし(ヒャダインさんとかっぽい)、ビジュアル系っぽさもありますし(マキタスポーツさんに解説していただきたいほど、見事なビジュアル系)、いろんな方向に訴えかけるものがあると思います。

ロックやメタルのジャンルというのが、もはやよくわからなくなってきていて、産業ロックからLAメタル、耽美系につながりそうな「ハノイロックス」とか、そこから「マリリン・マンソン」ですか、スラッシュメタルデスメタル、パンクからハードコア、どこかで融合したのかグラインドコア、なぜかメロディックデスメタル、「ウィズイン・テンプテーション」辺りからフィメールヴォーカルも採用し、ミクスチャーでいえば「ストラッピング・ヤング・ラッド」、これが受け入れられたから「スリップノット」もあったんじゃないか、プログレハードからシンフォニック系に展開し、オルタナ、グランジを経由して、なんか「グリーンデイ」みたいなメロディックなハードコアが、テクニカルなものはさらによくわからなくなって「マーズ・ヴォルタ」とか、ヨーロッパではジャーマンメタル、北欧の様式美系からさらにベタなシンフォニックな「ラプソディ」(当時)とか……今どうなってるんですかね、世の中的には……。

こういった世界的なロックの潮流が、日本で大きく展開するのかといえば、やっぱりメタルはどこかアンダーグラウンドなんですよね……前にも書きましたが、私、日本人は女性ヴォーカルが好きなもので、ガースズバンドだと「シンティア」が結構よかったですね、あとは何でも聴きますが……ま、いいんですけれど。

メタルは死んだとか、メタルほど大衆に迎合した音楽はないとか、いろいろな意見があるらしいです。

日本でこうなったのは、ヘヴィメタルが日本のサブカルと相性がいいからではないか、と思うこともあります(歌詞の内容とか)。

その結実としてのBABYMETAL、ちょっとファンになっちゃいました。

地上波にはあんまり出ないでしょうけれど、今は音質のいいブルーレイやDVDがありますからね、音楽番組いらんでしょう、となるのも不思議ではないです。

いつかは生で観たいものですが、どのくらいの人気なのかわからないんですよね……ファンクラブ入ってもチケットとれないんでしょうか。

 

最終的に気になるのは、いつか、

 

キングス・オブ・メタル

キングス・オブ・メタル

 

 

ジョーイ・ディマイオ閣下の「マノウォー」ともコラボするのか……何しろ「偽物のメタルには死を!」の人たちですから、是非とも絡んでほしい。

あと、「キツネ」様に選ばれたSU-METALさんが、若干タヌキ顔なところもポイント高いですよね(?)。

 

公式HPを見てみたのですが、この間まで「メタリカ」のオープニングアクト、今日あたりからは「ガンズアンドローゼス」のサポートアクト、その次は「レッドホットチリペッパーズ」のサポートアクト……そういや俺「レッチリ」をまともに聴いたことがないな……なんか「U2」とか「レッチリ」とか「オアシス」とかスルーしてきたんですよね……「ニルヴァーナ」も「パールジャム」もなぁ……「ストーンテンプルパイロッツ」とか「スマッシングパンプキンズ」辺りは聴いていたような……あ、「アリスインチェインズ」もろくに聴いていないぞ……「レイジアゲインストザマシン」とか……どっちかというとジャーマンメタル寄りだったんですね……それにしてもすごいね……こりゃチケットなんか取れないですな……。

 


BABYMETAL - メギツネ - MEGITSUNE (OFFICIAL)