『傾斜、現場責任者関与は愛知県が23件で最多』
(ヨミウリオンライン 2015/10/22)
以下一部引用。
「旭化成は同期間に旭化成建材が施工した全国3040件の都道府県別、建物種類別の概要を国土交通省に報告した。
現場責任者がかかわった物件は都道府県別で愛知県が23件で最も多く、岐阜県6件、三重県5件と東海地方が多かった。現場責任者は「元々、中京の(下請けの)工事会社に勤めていた」という。
種類別ではマンションやアパートなど集合住宅が13件、工場・倉庫は9件。幼稚園を含む学校も3件あった。
旭化成は今後、問題の現場責任者がかかわった41件について優先し、報告書などでデータの改ざんの有無について調べ、問題がある場合に地盤調査などで建物の安全性を確認する。」
人間のやることですから完璧はなく、いかにフェイルセーフを敷こうとしても完璧には難しいわけです。
そして、例えば最近話題のVW社の燃費偽装についてもそうなんですが、「そんなことしてどうなるんだ?」ということを人間は(あるいは組織は)やるんですよね。
それで販売台数を伸ばして、バレないと思っているのか。
バレない、と思う根拠は、「自分は大丈夫」という認知バイアスのなせる技、でしょうか。
もちろん、それがないと、なかなか生きていくのがしんどいのもわかるのですが……。
このマンション傾斜問題もそうで、「なんでそんなことするのかわからない」と身近な設計士が述べておりました。
誰かが儲かるわけでもなければ、大した経費の削減にもならない。
となると、自分の手抜きをごまかすためか、その瞬間を乗り切るためか。
そんなことしても何も得なことはない、というのはいろいろな事件が証明しているのですが、人間はその瞬間の自己の損失を免れようと最大限の努力をするものなんでしょうかね……。
私もやるかもしれません、凡人ですから。
やらないという保証はないです。
「なんでこんなことをするのか……」と客観的に考えられるかどうか、が分かれ目でしょうか。
それでも、やるんだろうな……。
こういうニュースをみると「家なんか買うもんじゃない」と思うのですが、こういうことが起きる確率を計算したり、そもそも「家なんて欠陥があって当たり前」という覚悟をしておけばいいのかもしれませんね。
ま、私は家なんか買えませんが。
(元記事)